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2026年01月17日

アコースティックギターの木材による音の違い|スプルースとマホガニー

アコースティックギターのトップ材にスプルース、ボディにマホガニーを使うと、同じ「アコギ」でも音色や弾き心地がはっきり変わります。名古屋のライブ喫茶ELANでも、この違いは店内の響きや演奏者の選び方に直結する大事なポイントです。

ELANの店内で感じる「木の音」

ライブ喫茶ELANでは、木材による音の違いが分かりやすいアコースティックギターがよくステージに上がります。静かな弾き語りからジャズのセッションまで、同じフレーズでもギターの材質が変わると、お客様の受ける印象もガラリと変わります。

  • スプルーストップのギターは、クリアで抜けの良いサウンドで、店内の奥の席までスッと届くような響きになります。
  • マホガニーボディのギターは、音の角が少し丸く、客席の近くで聴くと「包まれる」ような温かさを感じていただけます。

ELANのレコード再生用音響も木材の響きを大切に設計しているため、生ギターとスピーカーから鳴る音が自然につながるような音場になっています。

スプルースの特徴と音色

スプルースは、アコースティックギターのトップ材(表板)として最もよく使われる木材で、「共鳴しやすく、クセの少ない」性質を持っています。トップ材とは弦の振動を最初に受け取って空気に伝える板のことで、ギターの「声」の個性を決める、とても重要な部分です。

スプルーストップの主な特徴は次の通りです。

  • 明るくて輪郭のはっきりした音
  • 強く弾いても音がつぶれにくく、ストロークでもアルペジオでもバランス良く鳴る
  • 高音の抜けが良く、アンサンブルの中でも埋もれにくい

ELANのステージでよくあるのは、シンガーソングライターの方がスプルーストップのギターでストローク中心の弾き語りをされる場面です。歌の合間に少しコードを強めにかき鳴らしても、音がボワッと濁らず、コードの1音1音がきれいに立ち上がるので、PA(音響調整)でも扱いやすい印象があります。

「初心者の方が1本目に選びやすい木材」ともよく言われ、ジャンルを問わないオールラウンドな性格がスプルースの大きな魅力です。

マホガニーの特徴と音色

マホガニーは、主にギターのサイド・バック(側板と裏板)、ネックに使われることが多い広葉樹で、赤みがかった色と温かいサウンドが特徴です。サイド・バックは、トップで生まれた振動を箱全体に広げ、響きを整える役割を持つ部分です。

マホガニーの音の特徴は次のように語られます。

  • 中音域が豊かで、人の声に近い帯域がふくよかに鳴る
  • 音の立ち上がりが素直で、派手さより「温かさ」「落ち着き」を感じやすい
  • ローズウッドに比べると、ややドライで軽快な響きになりやすい

ELANの店内では、ジャズやボサノバの弾き語りでマホガニーのギターがよく使われます。マイクを通してみると、マホガニーの中域の厚みがボーカルをそっと支えてくれるように響くため、「歌とギターが一体になって聴こえる」と感じるお客様も多いです。

スプルース×マホガニーの組み合わせ

実際のアコギでは、「トップ:スプルース」「サイド・バック:マホガニー」という組み合わせが非常にポピュラーです。それぞれの木材の長所を活かしつつ、バランスの取れたサウンドを作りやすい構成だからです。

この組み合わせの印象を、ELANのステージでの実感も交えてまとめると次のようになります。

  • スプルースが音の輪郭と抜けを担当し、マホガニーが中域の厚みと温かさをプラスする
  • ストロークでもアルペジオでも扱いやすく、ソロでも伴奏でも使える「万能選手」のようなサウンドになる
  • マイク乗りが良く、店内のレコード音源やピアノとも馴染みやすい

ある常連ギタリストの方は、この組み合わせのギターで、1ステージの中でフォーク、ジャズ風アレンジ、ボサノバとスタイルを変えて演奏されますが、どのジャンルでも大きな違和感なく溶け込んでくれます。その柔軟さは、木材同士の相性の良さによるものと考えられます。

スプルースとマホガニーの違いを耳で掴むコツ

初心者の方からは「説明を読んでも、実際にどこが違うのか分かりにくい」という声をよくいただきます。そんなときにおすすめしているのが、次のような聴き方です。

  • 同じ奏者、同じ曲で、スプルーストップとマホガニーボディのギターを弾き比べる
  • まずは「コードをジャラーン」と1回だけ鳴らし、音の広がりと残響(余韻)に集中して聴く
  • 次に、1弦だけをポンと弾き、音の立ち上がりの速さと、どのあたりの音域が前に出てくるかを意識する

ELANでは、生演奏だけでなく、レーザーターンテーブルで再生するレコードのアコースティックギターでも木材の違いを感じていただけるよう、選曲や音量にも気を配っています。静かな時間帯には、マホガニー系の柔らかい響きのレコードを、夜のジャズタイムにはスプルーストップのギターがよく聴こえる名盤を選ぶこともあります。

木材以外の要素との関係

音の違いを考えるとき、木材だけでなく他の要素も大きく関わってきます。たとえば次のようなポイントです。

  • 弦の種類やゲージ(太さ):同じギターでも、弦を変えるだけで高音のきらびやかさや低音の迫力が変わります。
  • 弾き方(ピッキングの強さ、ストロークかアルペジオか):プレイヤーのタッチが強いほど、スプルースの「張り」やマホガニーの「粘り」も強調されます。
  • ボディサイズ:ドレッドノート、OM、パーラーなど、箱の大きさによっても低音の量感や音の飛び方が変わります。

ELANの店内では、これらの要素が合わさった「トータルの音」を、こだわりの音響設備でできるだけ自然に届けることを大切にしています。木材の違いを感じていただきやすいよう、ギター用マイクの選び方や設置位置も1組ごとに微調整しています。

木材の経年変化と「弾き込み」の魅力

アコースティックギターの木材は、新品の状態から弾き込むことで少しずつ音が変化していきます。これを「鳴ってくる」「開いてくる」と表現することもあり、長く付き合うほどに愛着が深まる理由のひとつです。

スプルースのトップ材は、弾き込むほどに振動がスムーズになり、最初は少し硬かった高音域がまろやかに馴染んでいきます。一方、マホガニーは元々温かみのある音色ですが、年月を経ることで中音域にさらに深みが増し、よりふくよかな響きへと成長します。

ELANに出演されるギタリストの中には、10年、20年と弾き続けたギターを持ち込まれる方もいらっしゃいます。そうした楽器がステージで鳴ると、新品のギターとは明らかに異なる「奥行き」のある音が店内に広がります。お客様から「あのギター、すごく良い音でしたね」と声をかけられることも多く、木材と時間が織りなす音の変化を間近で感じていただける瞬間です。

季節と湿度がギターに与える影響

名古屋は夏の湿度が高く、冬は乾燥しやすい気候です。実は、この湿度の変化がアコースティックギターの音色にも影響を与えます。

木材は湿気を吸ったり放出したりする性質があるため、梅雨時期にはやや音がこもりやすく、冬場の乾燥した時期には音の輪郭がはっきりする傾向があります。スプルースは比較的この変化が分かりやすく、マホガニーは安定感がある印象です。

ELANでは、店内の湿度管理にも気を配り、演奏者の方が安心してギターを鳴らせる環境づくりを心がけています。季節ごとに微妙に変わるギターの表情を楽しむのも、生演奏ならではの醍醐味といえるでしょう。

初めてのギター選びに迷ったら

これからアコースティックギターを始めたい方には、まずスプルーストップ×マホガニーサイド・バックの組み合わせをおすすめすることが多いです。クセが少なく、どんなジャンルにも対応しやすいため、自分の好みや演奏スタイルを探っていく最初の一本として最適です。

もし購入前に音の違いを体験してみたいという方は、ELANのライブやセッションデーに足を運んでみてください。さまざまなギターの音色を聴き比べることで、自分が「好きだな」と感じる響きが見つかるかもしれません。音楽は理屈よりも、まず耳で感じることが大切です。

ELANでアコギの響きを体験してみませんか

名古屋市熱田区にあるライブ喫茶ELANは、「音楽とコーヒーを楽しむ隠れ家」として、日々さまざまなアコースティックギターの音色をお届けしています。スプルースとマホガニーの違いに興味を持たれた方は、ぜひ実際のステージやレコード再生で、その響きの差を体験してみてください。

  • ステージイベントやセッションデーでは、複数のギタリストが異なる材質の楽器を持ち寄ることも多く、耳のトレーニングにもぴったりです。
  • 喫茶利用だけのご来店でも、店内BGMとして流れるアコースティックサウンドを、コーヒーとともにゆっくり味わっていただけます。

木の種類によって変わるギターの「声」は、生演奏の距離感や、カップから立ちのぼる香りと一緒に味わうことで、より鮮やかに感じられます。スプルースの透明感とマホガニーの温かさ、その両方を楽しめる時間を、ELANの店内でご用意してお待ちしています。

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Cafe & Music ELAN 

やわらかな音と、香り高い一杯を。

名古屋市熱田区外土居町9-37
光大井ハイツ1F 高蔵西館102
052-684-1711
 営業時間|10:00〜23:00
定休日|月曜・第1&第3火曜日
アクセス|金山総合駅より大津通り南へ徒歩15分
市営バス(栄21)泉楽通四丁目行き「高蔵」下車すぐ
地下鉄名城線「西高蔵」駅より東へ徒歩7分
JR熱田駅より北へ徒歩9分

ゆったりと流れる時間のなかで、
ハンドドリップのコーヒーとグランドピアノの音色がそっと寄り添います

あなたの今日が、少しやさしくなるように。
Live Café ELAN でお待ちしております