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2025年07月23日
サックスは木管楽器?金管じゃないの?見た目とのギャップが生む意外な豆知識
はじめに
名古屋の音楽愛好家の皆様、こんにちは。ライブ喫茶ELANです。今回は、多くの方が疑問に思われる楽器の分類について、興味深いお話をさせていただきます。
当店にいらっしゃるお客様の中にも、ジャズを聴きながら「サックスって金管楽器じゃないの?」と疑問を口にされる方がいらっしゃいます。確かに、あの金色に輝く美しい外観を見れば、誰もが金管楽器だと思うのは当然のことでしょう。しかし、実は楽器の分類には、見た目だけでは分からない深い理由があるのです。
サックスの意外な正体
サックスは、実は「木管楽器」に分類されます。この事実を知った時、多くの方が驚かれることでしょう。金色の輝きを放つあの美しい楽器が、なぜ木管楽器なのでしょうか。
その答えは、楽器の分類方法にあります。管楽器の分類は、楽器の材質ではなく、「どのように音を出すか」という発音原理によって決まるのです。サックスは、マウスピースにリードという薄い板を取り付け、そのリードを振動させることで音を出します。この発音方法は、クラリネットやオーボエなどの伝統的な木管楽器と同じなのです。
リード楽器としてのサックス
サックスが木管楽器に分類される最大の理由は、リードを使用することにあります。リードとは、葦や竹などの植物から作られた薄い板状の部品で、息を吹き込むことで振動し、音を生み出します。
この発音原理を持つ楽器を「リード楽器」と呼び、木管楽器の一種として分類されています。同様にリードを使用する楽器には、クラリネット、オーボエ、ファゴット、バスーンなどがあります。これらの楽器は、材質が木であろうと金属であろうと、リードを使って音を出す限り、すべて木管楽器として扱われるのです。
金管楽器との根本的な違い
一方、金管楽器は唇を振動させて音を出します。トランペット、ホルン、トロンボーン、チューバなどがこれに該当します。これらの楽器は、マウスピースに唇を当て、唇自体を振動させることで音を生み出します。この発音方法を「リップリード」と呼びます。
つまり、楽器の分類における根本的な違いは次のとおりです:
木管楽器(リード楽器)
- リードという部品を振動させて音を出す
- 材質に関係なく、発音原理で分類される
- サックス、クラリネット、オーボエ、ファゴットなど
金管楽器(リップリード楽器)
- 唇を振動させて音を出す
- 真鍮製が多いが、発音原理が決定要因
- トランペット、ホルン、トロンボーン、チューバなど
サックスの歴史と発明者
サックスは、1840年代にベルギーの楽器製作者アドルフ・サックス(Adolphe Sax)によって発明されました。彼は、木管楽器の表現力と金管楽器の音量を兼ね備えた楽器を作ろうと考え、クラリネットの発音原理に金属製の管体を組み合わせることで、革新的な楽器を生み出しました。
アドルフ・サックスは、オーケストラにおける木管楽器と金管楽器の音色の橋渡しを担う楽器として、サックスを設計しました。その結果、木管楽器の柔らかな表現力と金管楽器の力強い音量を併せ持つ、まさに理想的な楽器が誕生したのです。
サックスファミリーの多様性
サックスには、音域の違いによってさまざまな種類があります。当店でもよく耳にする代表的なものをご紹介しましょう:
ソプラノサックス 最も高い音域を担当し、まっすぐな形状が特徴的です。ジャズではケニー・Gなどが有名で、その透明感のある音色は多くの人を魅了しています。
アルトサックス 最も一般的なサックスで、多くの人がイメージする湾曲した形状をしています。チャーリー・パーカー、キャノンボール・アダレイなどの名演奏家により、ジャズの花形楽器として確立されました。
テナーサックス アルトよりも一回り大きく、より深みのある音色を持ちます。ジョン・コルトレーン、ソニー・ロリンズなどの巨匠が愛用し、ジャズの歴史に名を刻んでいます。
バリトンサックス サックスファミリーの中でも最も低い音域を担当し、その重厚な音色はビッグバンドやオーケストラで重要な役割を果たしています。
ジャズにおけるサックスの地位
当店ライブ喫茶ELANでは、数多くのジャズレコードを所蔵しており、その中でもサックスが主役の名盤は特に人気があります。サックスがジャズ界で重要な地位を占めるようになったのは、その表現力の豊かさと音色の魅力によるものです。
サックスは、息の吹き方や口の形、リードの調整によって、実に多彩な音色を生み出すことができます。甘美で官能的な音色から、パワフルで情熱的な音色まで、演奏者の技術と感情によって無限の可能性を秘めています。
特に、ジャズにおけるサックスの役割は単なる伴奏楽器にとどまりません。メロディーを奏でる主役として、また即興演奏の中心として、ジャズの醍醐味を存分に味わわせてくれる楽器なのです。
名古屋とサックス、そして音楽文化
名古屋の音楽シーンにおいても、サックスは重要な役割を果たしています。当店にいらっしゃるお客様の中には、地元のジャズクラブで演奏されるサックス奏者のファンという方も多くいらっしゃいます。
名古屋には、サックスを愛する演奏家や愛好家が数多く存在し、その豊かな音楽文化の一端を担っています。当店でも、サックスが奏でる美しいメロディーに包まれながら、お客様同士が音楽談義に花を咲かせる光景をよく目にします。
楽器分類の奥深さ
サックスの分類を通じて、楽器の世界の奥深さを感じていただけたでしょうか。見た目だけでは判断できない、楽器それぞれの特性や歴史、そして音楽における役割。これらを知ることで、音楽をより深く楽しむことができるのではないでしょうか。
当店で流れるジャズの名曲の中で、サックスが奏でるメロディーを聴く際に、「この美しい音色は、リードの振動から生まれているんだ」と思いを馳せていただければ、きっと音楽の聴き方も変わることでしょう。
音楽とコーヒーを楽しむ隠れ家、ライブ喫茶ELAN
さて、話は変わりますが、改めて当店ライブ喫茶ELANについてご紹介させていただきます。名古屋の音楽愛好家の皆様にとって、特別な時間を過ごしていただける空間を目指して営業しております。
当店の店内は、広々とした落ち着いた雰囲気の中に、往年の名曲を収めたレコードが所狭しと並んでいます。ジャズ、クラシック、ポップス、ロックなど、幅広いジャンルの音楽を取り揃え、お客様のさまざまなご要望にお応えできるよう努めております。
特に、サックスが活躍するジャズの名盤については、充実したコレクションを誇っています。チャーリー・パーカーの「バード・アンド・ディズ」から、ジョン・コルトレーンの「ア・ラブ・スプリーム」、ソニー・ロリンズの「サックス・コロッサス」まで、サックスファンなら一度は聴いておきたい名盤を多数ご用意しています。
至高のコーヒーと音楽のマリアージュ
当店では、音楽と同じくらい、コーヒーにもこだわりを持っています。厳選された豆を使用し、一杯一杯丁寧に淹れたコーヒーは、音楽を聴きながらの至福の時間を演出します。
サックスの甘美な音色に包まれながら味わうコーヒーは、まさに大人の贅沢と言えるでしょう。音楽の旋律がコーヒーの香りと重なり合い、五感すべてで楽しめる特別な体験を提供いたします。
音楽好きが集う憩いの場
ライブ喫茶ELANは、単なる飲食店ではありません。音楽を愛する人々が集い、語り合い、新しい発見を共有できる場所です。サックスの分類についてのような音楽の豆知識から、お気に入りのアーティストの話まで、音楽を通じた交流が自然と生まれる空間を大切にしています。
お一人でゆっくりと音楽に浸りたい方にも、仲間と音楽談義を楽しみたい方にも、それぞれに適した環境を提供できるよう心がけています。
レコードの魅力と音楽体験
当店では、あえてレコードでの音楽再生にこだわっています。デジタル音源では味わえない、レコード特有の温かみのある音質は、サックスの音色をより一層魅力的に聴かせてくれます。
針がレコードに触れる瞬間から始まる音楽体験は、現代の便利な音楽環境では得られない特別なものです。サックスの息遣いまでも感じられるような、生々しい音楽の再現は、レコードならではの醍醐味と言えるでしょう。
音楽教育の場としての役割
当店では、音楽の知識を深める場としての役割も果たしています。今回のサックスの分類についてのような音楽の豆知識を、お客様同士が自然に共有できる環境を提供しています。
音楽の専門知識を持つスタッフが、お客様の音楽に対する疑問にお答えしたり、新しい音楽の発見のお手伝いをさせていただいたりすることも多くあります。
名古屋の音楽文化への貢献
名古屋の豊かな音楽文化の一端を担う場として、当店は地域の音楽愛好家の皆様に愛され続けています。サックスをはじめとする様々な楽器の魅力を伝え、音楽の楽しさを共有することで、名古屋の音楽シーンの発展に少しでも貢献できればと考えています。
ゆったりとしたくつろぎの時間
日々の忙しさから離れ、ゆったりとした時間を過ごしていただくことが、当店の最大の願いです。サックスの美しい音色に包まれながら、香り高いコーヒーを味わい、心からリラックスしていただける空間を提供いたします。
時間の流れを忘れ、音楽と向き合う贅沢な時間は、現代社会において非常に貴重なものです。当店が、そんな特別な時間を過ごしていただける場所であり続けることを目指しています。
終わりに
サックスが木管楽器であるという意外な事実から始まった今回のお話は、楽器の分類という学術的な内容でしたが、音楽の奥深さを感じていただけたでしょうか。
ライブ喫茶ELANでは、このような音楽の豆知識を共有しながら、お客様により深く音楽を楽しんでいただけるよう努めております。名古屋にお越しの際は、ぜひ当店にお立ち寄りいただき、サックスの美しい音色とともに、ゆったりとしたくつろぎの時間をお過ごしください。
音楽とコーヒーを愛する皆様のお越しを、心よりお待ちしております。
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Cafe & Music ELAN
やわらかな音と、香り高い一杯を。
名古屋市熱田区外土居町9-37
光大井ハイツ1F 高蔵西館102
052-684-1711
営業時間|10:00〜23:00
定休日|月曜・第1&第3火曜日
アクセス|金山総合駅より大津通り南へ徒歩15分
市営バス(栄21)泉楽通四丁目行き「高蔵」下車すぐ
地下鉄名城線「西高蔵」駅より東へ徒歩7分
JR熱田駅より北へ徒歩9分
ゆったりと流れる時間のなかで、
ハンドドリップのコーヒーとグランドピアノの音色がそっと寄り添います
あなたの今日が、少しやさしくなるように。
Live Café ELAN でお待ちしております