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2026年01月24日

ライブ前に喉を傷めないためのプロの習慣5つ

音楽とコーヒーを楽しむ隠れ家、「ライブ喫茶ELAN(エラン)」です。
私たちのお店では、日々たくさんのミュージシャンがライブステージに立ち、音楽を通じて心を交わしています。そんな彼らからよく聞かれるのが、「ライブ前に喉の調子を整えるコツはありますか?」という質問です。

喉は、まさに”声の楽器”。一度痛めてしまうと、復調に時間がかかります。特に乾燥する季節や長時間のライブ前後は注意が必要です。
そこで今回は、プロのボーカリストたちが実践している「喉を守るための5つの習慣」を、実体験を交えながら紹介します。


1. 水分補給は「前日」から始まっている

喉のケアというと、「当日の水分補給」に意識が向きがちですが、実は大切なのは前日からの準備です。喉を潤しているのは唾液や粘膜層。その土台となる水分は、体全体の循環によって維持されています。

ボーカリストのAさん(名古屋在住、ジャズシンガー)はこう話してくれました。

「ライブ当日にいくら水を飲んでも、喉がカラカラのままということが多いんです。だから私は前日の夜から意識的に水を摂るようにしています。」

たとえば、

  • 朝起きたらコップ1杯の常温水
  • カフェインを控え、水または白湯を中心に摂取
  • 就寝前も一口だけ常温水でのどを潤す

これだけでも、翌日の声の伸びがまったく違います。
コーヒー好きの方は、カフェインの利尿作用も考慮して「水とセット」で楽しむのがコツ。ELANでも、ライブ前のアーティストには「ブレンドと一緒にミネラルウォーター」をおすすめしています。


2. ウォームアップは「声」よりも「呼吸」から

多くの人は発声練習からウォームアップを始めますが、プロのボーカリストほど呼吸の調整を重視しています。
呼吸と声は一体であり、声のトラブルの多くは呼吸が浅いことから起こるのです。

たとえば、腹式呼吸(ふくしきこきゅう)は、声帯を安定させるために欠かせません。これは「お腹で空気を支える」呼吸法で、胸ではなくお腹をふくらませるように吸うのがポイントです。

ジャズセッションでおなじみのBさん(トランペッター)も、演奏前のルーティンに腹式呼吸を取り入れています。

「楽器も声も、空気の流れがそのまま音になる。深く息を整えてから音を出すと、喉に力が入らないんです。」

ELANでは、ライブ前に控え室で静かに深呼吸を繰り返すアーティストの姿をよく見かけます。その数分が、最高の演奏につながるのです。


3. 喉を守る食生活とNG習慣

ライブ前日の食事も、喉の状態を大きく左右します。特に避けたいのが、以下の3つです。

  • 揚げ物・辛いもの:粘膜を刺激して炎症を起こしやすい
  • アルコール:脱水の原因になり、声帯が乾燥する
  • 冷たい飲み物:声帯を急に冷やして硬直させる

プロのボーカリストCさんは、ツアー中でも必ず「喉に優しい食材」を選んでいます。

「私はライブ当日はしょうが湯やはちみつレモンを欠かしません。しゃべる前に少しずつ飲むと、喉がスムーズに動きます。」

一方で、おすすめの食材には以下のようなものがあります。

  • はちみつ:喉の保湿効果が高く、殺菌作用もある
  • しょうが:血流を促進し、声帯を温める
  • とろみのあるスープ:喉の粘膜を保護

ELANでも、冬季のライブ時には「はちみつジンジャーティー」を特別メニューとして提供しています。ライブに出演される方や、緊張して喉がこわばる方にも非常に好評です。


4. 発声前のストレッチとマッサージ

声は筋肉で支えられています。つまり、筋肉をほぐすことで喉の負担を軽減できるのです。
特に大切なのが「首」「肩」「あご」の3か所。これらがこわばると、声帯に余計な力が加わります。

プロのヴォイストレーナーによると、ライブ前に行うべきストレッチは次の通りです。

  • 首を左右にゆっくり回す(痛みを感じない範囲で)
  • 肩を上げ下げして力を抜く
  • あごの下〜鎖骨のあたりを軽く指でマッサージ

ジャズボーカルのDさんは、いつもライブの15分前にELANの楽屋でストレッチをしています。

「体をゆるめて呼吸を整えると、自然と声も出やすくなる。緊張もほぐれて、一曲目からスッと声が出せるんです。」

こうした”体の準備”を軽視すると、喉だけに頼った発声になりやすいので要注意。
ステージに上がる前の短い時間こそ、最高の声を作るチャンスです。


5. ライブ後の「アフターケア」で回復を早める

ライブが終わってからのケアも、喉の健康には欠かせません。
特にプロの間で習慣になっているのは、**「クールダウン」と「静かな時間」**です。

激しい発声を終えた直後の声帯は、運動後の筋肉と同じく疲労状態。ここで大きな声を出したり、冷たい飲み物を飲むのは禁物です。
喉を休ませるポイントは次の3つです。

  • 終演後はできるだけ静かに話す
  • 温かい飲み物で喉をほぐす(ぬるめのハーブティーなど)
  • 帰宅後は加湿器で湿度を保つ

ジャズセッション後のアーティストの多くは、ELANのカウンターで静かにコーヒーを飲みながら、喉と心を休めていきます。
翌日に声を残すプロの秘訣は、「ライブ後の時間の過ごし方」にあるのです。


季節ごとに変わる喉ケアのポイント

喉のコンディションは、季節によって大きく左右されます。プロのボーカリストたちは、その時期に合わせたケアを欠かしません。

冬(12月〜2月)
最も注意が必要な季節です。空気が乾燥し、暖房によって室内の湿度はさらに下がります。ELANでも、この時期は加湿器をフル稼働させ、湿度50〜60%を維持するよう心がけています。
ボーカリストのEさんは、冬場のライブ前に必ずマスクを着用しています。

「移動中や楽屋でマスクをつけておくだけで、喉の乾燥がまったく違います。保湿スプレーも持ち歩いていますね。」

春(3月〜5月)
花粉の季節は、アレルギー持ちのボーカリストにとって試練の時期。くしゃみや鼻づまりが声に影響を与えることも少なくありません。
対策としては、ライブ前に鼻うがいをする、抗アレルギー薬を医師と相談して服用するなどが挙げられます。ただし、薬によっては喉が乾燥しやすくなるものもあるため、水分補給はいつも以上に意識しましょう。

夏(6月〜8月)
冷房による乾燥と、冷たい飲み物の誘惑が喉の大敵です。汗をかくため水分は摂りやすいですが、キンキンに冷えた飲み物ばかり飲んでいると、声帯が冷えて動きが鈍くなります。
ELANでは、夏でも「常温の水」をお出しできるようにしています。アーティストの方からも「ありがたい」という声をいただいています。

秋(9月〜11月)
気温差が激しく、体調を崩しやすい時期。風邪をひくと喉へのダメージは避けられません。
この時期は、睡眠をしっかりとること、体を冷やさないことが基本です。ライブ前夜は早めに休み、当日は首元を温めるストールやマフラーを活用しましょう。


ライブ当日、喉の調子が悪いときの応急処置

どんなに気をつけていても、当日になって「今日は喉の調子がいまいち」と感じることはあります。そんなときのために、プロが実践している応急処置を紹介します。

声を出す前のリップロール
唇を軽く閉じて「ブルルル」と振動させるリップロールは、声帯への負担を最小限にしながらウォームアップできる方法です。喉が重いと感じるときは、いきなり声を出さず、まずこのリップロールから始めてみてください。

のど飴やトローチの活用
市販ののど飴やトローチも、一時的な保湿には効果的です。ただし、メントールが強すぎるものは逆に喉を刺激してしまうことも。プロの間では、はちみつ系やプロポリス配合のものが人気です。

声を「張らない」歌い方を意識する
調子が悪いときほど、無理に声を張ろうとしてしまいがちです。しかし、それは喉を傷める最大の原因。
ジャズシンガーのFさんは、こんなアドバイスをくれました。

「調子が悪い日は、マイクに頼ることを恥ずかしがらない。音響さんに正直に伝えて、モニターの返しを調整してもらうことも大切です。」

ELANでは、音響スタッフがアーティストのコンディションに合わせて柔軟に対応しています。「今日は少し声が出にくい」と遠慮なくお伝えください。

それでも無理なときは
どうしても声が出ない、痛みがあるというときは、勇気を持って休むことも選択肢のひとつです。一度壊れた声帯は、回復に数週間から数か月かかることもあります。長く音楽を続けるために、ときには立ち止まる判断も必要なのです。

喉をいたわることは、音楽そのものを大切にすること

ライブ喫茶ELANでは、毎晩のようにさまざまなジャンルのライブが行われています。
ジャズ、ポップス、クラシック、弾き語り、セッション──音楽の形は異なっても、共通して言えるのは「声も楽器の一部だ」ということ。

私たちは、演奏者の皆さんが最高のコンディションでステージに立てるよう、環境づくりにも力を入れています。
店内の湿度を保つ加湿器、控え室での温かい飲み物、そしてライブ終演後の静かな空間。

喉をケアすることは、音楽を長く続けること、そして聴く人に最高の時間を届けることにつながります。
ぜひあなたも、次のライブの前に今日紹介した5つの習慣を試してみてください。
きっと、声の響きと心の余裕が変わるはずです。

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Cafe & Music ELAN 

やわらかな音と、香り高い一杯を。

名古屋市熱田区外土居町9-37
光大井ハイツ1F 高蔵西館102
052-684-1711
 営業時間|10:00〜23:00
定休日|月曜・第1&第3火曜日
アクセス|金山総合駅より大津通り南へ徒歩15分
市営バス(栄21)泉楽通四丁目行き「高蔵」下車すぐ
地下鉄名城線「西高蔵」駅より東へ徒歩7分
JR熱田駅より北へ徒歩9分

ゆったりと流れる時間のなかで、
ハンドドリップのコーヒーとグランドピアノの音色がそっと寄り添います

あなたの今日が、少しやさしくなるように。
Live Café ELAN でお待ちしております