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2026年02月16日
BPM(テンポ)が体に与える影響 〜音楽とコーヒーで整う、心と身体のリズム〜
音楽を聴いていると、なぜか自然と足でリズムをとってしまうことはありませんか? 胸が高鳴るようなアップテンポの曲もあれば、ゆったりと気持ちを落ち着かせてくれるスローテンポのジャズもあります。名古屋・本山にあるライブ喫茶ELANでも、日々そんな「BPM(テンポ)」がもたらす不思議な力を感じています。
ここでは、私たちが大切にしている”音楽と心身の関係”について、テンポという観点から少し掘り下げてみたいと思います。
BPMとは?〜心と体を動かす「拍の速さ」〜
BPMとは「Beats Per Minute(1分間あたりの拍数)」の略です。つまり、”曲の速さ”を表す単位です。
たとえば、BPM60なら1分間に60拍、つまり1秒に1拍。BPM120なら倍のテンポで、1秒に2拍のリズムになります。このようにBPMは、音楽の印象を大きく左右します。
アップテンポな曲(BPM120〜160)はロックやポップス、ダンスミュージックに多く、気持ちを高揚させたり、体を動かしたくなったりする効果があります。一方で、スローテンポ(BPM60〜90)の曲はジャズやボサノバ、クラシカルなバラードなどに多く、心拍を落ち着かせ、リラックスを誘います。
ELANでも、朝と夜ではかけるレコードのテンポを少し変えています。朝は少し軽やかなBPM100前後のアコースティック・ポップ。夜は60〜80のボサノバやスロー・ジャズ。お客様の入り具合や会話のトーンに合わせて、空気の”テンポ”を調整しているのです。
ある常連さんは言います。 「ELANに来ると、不思議と呼吸がゆっくりになるんですよね」。 それこそ、BPMがもたらす心身への影響の表れかもしれません。
テンポと心拍数の関係
人の心拍数もまた、一種のリズムです。たとえば安静時の脈拍は1分間に60〜80拍。この数値、実はBPMと近いのです。つまり人間の身体は、自然とBPM60〜80あたりのテンポに心地よさを感じる傾向があります。
心拍と外のリズムが共鳴する現象を「エントレインメント効果(同調効果)」と呼びます。音楽のリズムに体が自然と合っていくことで、ストレスホルモンの分泌が減り、副交感神経が優位になりやすくなるのです。
たとえば、ELANで夕方に流しているマイルス・デイヴィスのスローなトランペット。あのBPM70前後のリズムに身をゆだねて座っていると、お客様の表情がゆっくりと和らいでいくのがわかります。コーヒーを一口飲むたび、呼吸のタイミングまで音楽とシンクロしていくようです。
BPMで変わる気分と集中力
BPMが速い音楽は、脳を活性化させる働きがあります。テンポの速い曲を聴くとドーパミンの分泌が促され、気分が高揚し、作業効率も上がるといわれています。
たとえば、出勤前の朝。ELANでもよく流すBPM120前後の明るいスイングジャズ「Sing, Sing, Sing」などを聴くと、自然に体が目覚めてくる感覚があります。
一方で、ゆったりとしたテンポは、集中や瞑想に向いています。BPM60程度のクラシックやボサノバは、呼吸や心拍と同調しやすく、精神を落ち着かせてくれます。夜のELANではこうしたテンポの曲を多めに選曲し、「仕事帰りのクールダウン」を意識しています。
最近ではコーヒーと音楽のBPMを合わせて楽しむお客様も増えています。深煎りのコクのある一杯にはスロー・ジャズが、不思議とよく合います。これはまさに、味覚と聴覚のリズムが一致する瞬間といえるでしょう。
テンポが「体内時計」を整える
音楽のテンポは、体内リズムを整える作用も持ちます。私たちの心身は、1日の中で交感神経と副交感神経がバランスを取りながら働いています。
朝から昼にかけては、活発なリズム(BPM100〜130程度)で活動スイッチをON。夜は、ゆるやかなリズム(BPM60〜80)で心身をリラックスへと導きます。
ELANでは、このリズムの流れを意識してBGMを組んでいます。朝の時間帯には軽快なピアノ・トリオを。夜はキャンドルの灯りにあわせて、スローなボサノバを。
ある日、閉店間際に来られたお客様が「ここに来ると、体のリズムが整う気がする」と話してくださいました。聞けば、在宅ワークが増えて昼夜の感覚が乱れていたそうです。けれど、ELANで穏やかなBPMに包まれて1時間ほど過ごすうちに、肩の力が抜けて呼吸が深くなったとのこと。音楽が”体内時計”をリセットする一助になったのかもしれません。
コーヒーとBPMの不思議な関係
ELANで流れる音楽とコーヒーの相性には、ちょっとした「科学」があります。コーヒーに含まれるカフェインは集中力を高める効果がありますが、その効き方はBPMによって変わるともいわれています。
速いテンポ(BPM120〜140)の音楽とカフェインを同時に摂ると、脳が活発になり、思考や反応速度が向上します。逆に、スローな音楽(BPM60〜80)の中でカフェインをとると、程よい覚醒感とリラックスが同時に訪れるため、気持ちを整える効果が期待できます。
ELANのおすすめの楽しみ方は「豆の焙煎度×BPMマッチング」。たとえば、深煎りコーヒーにBPM70のスロージャズを合わせれば、内省や休息のひとときに。中煎りにBPM90のアコースティック・ポップなら、落ち着いた会話のおともに。浅煎りにBPM120のスイングジャズを合わせれば、仕事前のリフレッシュにぴったりです。
音楽とコーヒー、それぞれが持つテンポを意識すると、一杯の体験がより豊かになります。
あなた自身の”心地よいテンポ”を見つける
BPMの影響は人それぞれ異なります。同じBPM120でも「速い」と感じる人もいれば、「ちょうどいい」と思う人もいます。
大切なのは、自分にとって気持ちの良い”内なるテンポ”を知ることです。朝、足どりが軽くなるような曲。夜、心が静まるような曲。それを意識して選ぶことで、毎日のコンディションが少しずつ整っていきます。
ELANでは、そんな”自分のペース”を見つけるお手伝いをしたいと考えています。ライブの日はもちろん、通常営業の日も、BPMと心に寄り添う音を意識してセレクトしています。お気に入りの音楽とコーヒーを見つけたとき、あなたの中の時間の流れが少し変わるはずです。
生演奏で感じる”BPMの揺らぎ”
ここまでBPMの数値的な側面をお伝えしてきましたが、生演奏には「揺らぎ」があります。演奏者の呼吸や感情によってテンポが微妙に揺れる。この自然な揺らぎこそが、生の音楽ならではの心地よさです。
ELANではグランドピアノやドラムセットを常設し、定期的にライブやセッションを開催しています。JBL model 4344が生み出す音場の中で、演奏者の息づかいまで感じ取れる空間です。
デジタル音源ではBPMが一定に保たれますが、生演奏ではサビに向かって加速したり、間奏でテンポが緩んだりします。この人間らしいリズムの呼吸が、聴く人の自律神経にやさしく働きかけるといわれています。打ち込みが主流の時代だからこそ、人の手が刻むリズムに耳を傾けてみませんか。
レコードの音が届ける”体に響くBPM”
ELANでは、レーザーターンテーブルという特別な機材でレコードを再生しています。針ではなく光で音溝を読み取るため、盤面を傷つけることなく、原音に限りなく近い音を届けることができます。
デジタル音源とアナログレコードでは、同じBPMの曲でも体への届き方が違います。レコード特有の温かみのある低音域は、耳だけでなく胸や腹部にまで振動として伝わります。この「体で感じるリズム」が、心拍との同調をより深め、リラックス効果を高めてくれるのです。
壁一面に並ぶ約3,000枚のレコードの中から、その日の天気やお客様の雰囲気に合わせて一枚を選ぶ。スマートフォンのシャッフル再生では味わえない、「空間ごとBPMに包まれる」体験がここにはあります。
一杯の時間を、BPMで味わう
ELANでは、お客様がリクエストしたレコードをおかけすることもできます。「今日はゆっくりしたい」と感じたら、スローなボサノバを。「気持ちを切り替えたい」ときは、軽快なスイングを。自分の心身が求めるBPMを選ぶことが、日々のセルフケアの第一歩になるかもしれません。コーヒーの湯気とともに、あなただけのテンポを見つけにいらしてください。
まとめ 〜音楽がもたらす小さな整い〜
BPMは単なるテンポではなく、私たちの身体や心のリズムと深くつながっています。速いテンポで元気をもらい、ゆるやかなリズムで心を整える。それは、音楽という目に見えないリズムが私たちの中にある”拍”に共鳴するからです。
名古屋・本山のライブ喫茶ELANでは、そんな音楽の力を信じています。コーヒーの香りとともに、体が自然に調和するその瞬間を。BPMに耳を傾けながら、今日もあなたをお待ちしています。
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Cafe & Music ELAN
やわらかな音と、香り高い一杯を。
名古屋市熱田区外土居町9-37
光大井ハイツ1F 高蔵西館102
052-684-1711
営業時間|10:00〜23:00
定休日|月曜・第1&第3火曜日
アクセス|金山総合駅より大津通り南へ徒歩15分
市営バス(栄21)泉楽通四丁目行き「高蔵」下車すぐ
地下鉄名城線「西高蔵」駅より東へ徒歩7分
JR熱田駅より北へ徒歩9分
ゆったりと流れる時間のなかで、
ハンドドリップのコーヒーとグランドピアノの音色がそっと寄り添います
あなたの今日が、少しやさしくなるように。
Live Café ELAN でお待ちしております
